渚滑川 |
金沢から川村先生が釣りに来てくれたのに弟子屈の天気予報は1日雨だ。予報ガイダンスを見るとサロマ湖より北は雨が降らないようだ。よし、北へ行こう。
弟子屈から150キロ、わざわざ渚滑川まで出かけたのには、もうひとつ理由がある。トラウト・バム山中さん(写真・左)が渚滑に来ているのだ。今回の山中さんはトラウト・バムという割には渚滑川での滞在日数が短く、たったの?18日間なのだそうだ。明日には小樽からフェリーに乗って舞鶴経由で和歌山へ帰り、春までは仕事が忙しいらしい。
携帯電話で連絡を取って落ち合って、午前中はバム山ちゃんが川のガイドをしてくれた。そのガイドの素晴らしいこと、さすが17日間、この川を攻め続け、釣り続けてきただけのことはある。
あの石の向こう側、あそこに45センチが居るよと教わってキャストすると、ピッタリ45センチが出る。あの倒木の手前、あの緩いところね、あそこは38センチくらいかな。で流すとこれも38センチ。
こっちが下手くそだから指示されたても釣れた魚は少なかったけれど、どうやら、この川のニジマスは全て一度はバム山ちゃんに釣られているようなのだ。
午前中一杯、バム山ちゃんはほとんど川村先生につきっぱなしで案内してくれた。おかげさまで川村先生は、いままで川でこんなに釣りをしたのは初めて、というほど楽しめたそうだ。バム山ちゃん自身はほとんど竿を振らなかったのだが、ゴールの橋の近く、もう上がろうかというときにサッと対岸のポイントへ流心を超えて上から流し込んだ。CDCのクリップルタイプのフローティングニンフがよく見えるが、こんな場所で? と見ていたら、2投目に大きいのがドン!!と出た。うーん、上手いなぁ、それにやることがなんともスマートで格好いい。
午後からは別のグループのボランティアガイドをするそうで、昼に川から一度あがって、来年4月の四国での再会を約束して別れる。
昼からは自力で釣らなければならない。なにせ、凄い数のフライ釣り師に攻められ続けたスレッカラシの鱒ばかりだから、ふつうの川のポイントの攻め方とは違えて考えなければならない。午前中はバム山ちゃんの的確なアドバイスで釣りになったけれど、さて午後はどうなるか。
川村先生と釣り上がっていくと河原にストーンサークルを発見、ここは過去に釣れた場所なのだ。対岸ギリギリの弛みの中から川村先生が見事に41センチを引き出した。
私の方は、ゆるい大きなプールの真ん中でライズをくり返す40センチくらいのニジマスをみつけた。たまたま結んであったCDCカディスを流すも、まったく無視されてライズは続く。よし、これは面白いぞ。鱒は喰う気はある、こちらが上手く欺せるかどうかの勝負なのだ。フライを取り替えたりティペットを細くしたり・・・あれこれ手を変え品を変えの試行錯誤。最後は#16のCDCユスリカフローティングピューパで喰った。よし!! あとは慎重にやり取りしてランディング。ライズ狙こそフライフィッシングの最も楽しい釣り方だと思う。
ところが釣り上げたニジマスは魚体は綺麗なのだが、なんと両方の胸ビレが全く無いのだ。これさえなければなぁ、渚滑川は100点満点の川だと思うのだけれど・・・