モモンガ |
昨日は日没直後にモモンガが2匹、ほぼ17時に巣穴に戻ってきたのを見ていてます。となると2時間前として15時ぐらいからは外で行動しているのではないか、との予想です。まだ1日しか観察していない穴で、こんな予想でお客さんを案内するのも無謀のようでもありますが、2日間の食痕の散らばり方などみると、このモモンガ達に賭けてみる価値はありそうにおもえました。
お客さん達は始めて履くスノーシューに慣れず、森の中を進んでいくのにけっこう時間がかかります。道路に車を止めて300mくらいかなとおもっていたのですが、GPSで計ってみたら500mちょっとあって、モモンガの巣穴のあるトドマツの前に着いたのは15時30分でした。
まだ充分明るく、モモンガが穴から出てくるところを見る事になるのか、もう外に出ているのかと周りを捜したら、なんと巣穴のある樹の枝に3匹が並んでちょこんと座って、トドマツの葉を背伸びするようにして採っては、両手でしっかり持って食べているのでした。しばらく経つと他の木へと枝渡りで移動して1匹は高い梢まで登って遠くへと飛んで行ってしまいました。どうやら穴から出てきてから、そう間の無い頃に私達が到着したようです。
夕方で少し暗くシャッター速度が稼げないのが辛いのですが、ストロボを使って撮るよりは自然な感じが出て良い雰囲気で撮れますね。動き回ったり、枝に座ってトドマツの葉を食べているモモンガを、ごく近くで撮ることが出来ます。モモンガはこちらを全く警戒せずに食べ続けていたので最短距離は5mほどでピントが浅くて困るほどです。
まだ日の当たる10mを超える高い枝の上にもモモンガが1匹居ます。遠くへ飛んで行ったのが戻って来たようにみえましたが、別の個体かもしれません。
よく見ると小枝を食べているようです。小枝の先を囓って20cm程の長さに折り取ると、その部分に付いている木の芽だけを、両手で小枝を持って器用に食べて、小枝に付いている芽を全て食べると小枝は捨てて、また新しい小枝を折り取って食べています。森の中はうす暗くなり始めているのですが、高い梢には夕陽が当たっているので良く見えます。
モモンガが落とした小枝を1本拾ってきました。囓りきられたのが右端で、左の先端の芽まで全ての芽が綺麗に食べられているのが判ります。小枝の芽を食べているモモンガの写真の周りに写っている小枝と、この落とした小枝を見比べると、芽を食べたことがハッキリ判ります。これまでトドマツの葉やハンノキの花穂などを食べているのは見たことがあるのですが、暗いときにはこんな枝の上に居るモモンガを観察することは出来ませんから、これを見る事が出来たのは収穫でした。
この時季のモモンガの小豆大の糞は暗緑色のものと薄い茶褐色のものがありますが、暗緑色は糞はトドマツの葉、薄い茶褐色の糞は木の芽を食べたときのものなのでしょう。
さて、予想がほぼ当たって、この巣穴のモモンガ達は日没2時間ぐらい前から日没までが行動時間のようです。自然光でじゅうぶん観察できる、撮影出来るのが嬉しいです。何時までこの行動時間のパターンが続くのが興味津々ですが、明日は観察には行けません。明日の夕方から明後日にかけて、今シーズンこれまで一度もなかった猛吹雪になりそうなのです。この吹雪がモモンガの行動時間を変えなければよいのですが。
写真をクリックすると大きく見ることが出来ます。