エゾモモンガ |
このところお客さんのモモンガ撮影ガイドが続いていたので、独りでのモモンガ撮影は久しぶりです。この穴は去年の春に主に撮影していた穴で、3月頃には5匹が入っていました。何日か前にカメラを持たずに3匹入っているのを確認していたので、昨日の夕方はお客さんの撮影ガイドに今季初めて使いました。撮影は上手く出来たのですが、お客さんは2匹しか出てこなかったというのです。
という訳で、今日は数の確認を兼ねての撮影でしたので明るいうちから穴の前で待ちます。もしかしたら早いうちに出ているのがいるかもしれませんから。でも、予想通り最初の1匹が穴から顔を出したのは16時15分頃でした。
しばらく顔だけを穴から出してジーッと外を眺めていたので、その時点からストロボを使って撮影開始です。別にストロボの閃光を気にするふうでもなく、スルッと外へ出てきて穴の前の枝に乗ったときには、もう次の1匹が穴から顔を出しています。
2匹とも巣穴のあるトドマツの枯れ木を上って、途中でちょっと飛んで隣のエゾマツに飛びついて、また上っていきます。もう一度穴を見ると、中にモモンガの目が光っているのが見えたのでシャッターを切ります。やっぱり3匹居たんだ。
ところが、この3匹目が出てきません。穴の奥で動くのがチラッと見えた後は、もうなんの変化もないのです。警戒させてしまったのかな。
エゾモモンガの寿命は野生では2~3年なのだそうです。個体識別は出来ませんから勝手な想像ですが、1匹目と2匹目は去年も撮影された個体で、去年の春の事を覚えていて人をそれほど恐れず、これが昨日も出てきてお客さん達を喜ばせたのかもしれません。3匹目は新参者で、これまで近くに人が居たことも、撮影されたこともないので、警戒して出てこなかった可能性もありそうです。
モモンガはリスの遠戚で警戒心が強く臆病なのですが、何度も撮影に行くうちにだんだんと人慣れして警戒心も薄くなり、穴の近くに人が居ても平気で出てくるようになることが、これまでに何度もありました。エゾリスやシマリスの撮影でも似たようなことは何度もありましたから、この穴もしばらく通っていれば3匹目も慣れてくれば外に出てくるようになるでしょう。
3匹目をあまり警戒させても可哀想なので、今日はもう引き上げるかと、もう一度トドマツの木を見上げたら、枯れ枝に1匹目か2匹目がちょこんと座っていました。慌ててカメラを廻して撮りましたが、もうかなり暗くてAFが効かず、マニュアルでのピント合わせで微妙にピンぼけです。ですが、目を閉じているモモンガの写真はちょっと珍しいので(ピンぼけの恥を忍んで)今日は載せることにしました。大きな黒い目が可愛いモモンガですが、目を瞑ったモモンガも可愛いですね。
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