ヤマゲラ、クマゲラ |
GWの頃、雪の上に撒かれたように落ちている木屑に気づいて見上げたら、木の幹に丸い穴が開いていました。新しいこの穴はアカゲラかオオアカゲラか、ヤマゲラか?誰が掘ったのだろうと気になっていたのですが、今日通りかかりに見たら、スッと穴の中へ引っ込む、たぶんヤマゲラの頭が見えました。よしっ!!
穴の近くの藪の中に身を潜めてジーッと待ちます。もうヤブ蚊だらけではありますが、午前中のスズラン撮影で懲りたので虫除けスプレーを持ってきているところがちょっと賢いです。
待つこと30分ぐらいか、メスのヤマゲラが飛んできました、抱卵交代です。と、穴の中からスポーンという感じでオスが飛び出していきました。あまりの速さにシャッターを押すことすらできません。まあ、ずーっと卵を抱いていて腹ぺこで、交代が来たら早く外へ出たかったんでしょうね。飛んできたメスの方はしばらく穴に入らず周りをウロウロしています。気づかれて警戒されてしまったかな。1分ほど穴の周りを動き回ってから中に入りました。
ヤマゲラは笑い声のような大きな鳴き声で賑やかなのですが、今日の抱卵交代では全く声を立てず実に静かなものでした。目立たない地味な色合いと顔つきがキツイので、イマイチ人気のないのですが、国内では北海道だけにしか棲息していないキツツキです。
いつ産卵したのかが判らないので孵化の時期も予想できないのですが、抱卵期間15日、孵化から巣立ちまでが25日+くらいだそうですから、しばらくは観察&撮影が愉しめるでしょう。オスのヤマゲラも撮りたいし、次にここに来るときには蚊取り線香も持ってきましょう。
帰り道にクマゲラの巣穴にも立ち寄って見たら、こちらも抱卵中です。写真は、なかなか帰って来ない宿六を待つ、怒り気味のクマゲラ嫁といったところでしょうか。まあ、卵を温めるなんてあまり愉しくはなさそうで、帰って来ないオスの気持ちも判るような…。この巣穴では産卵はたぶん25日か26日だったようで、となると巣立つのは7月の6日か7日くらいでしょうか。
今シーズンは今のところ3つのクマゲラの巣穴を観察していますが、あとの2つは昨日の時点で、ひとつは両親が巣穴にエサを運んでいましたから、巣立ちはたぶん今月の20日から25日くらいでしょう。もうひとつの巣穴はまだ抱卵に入っていないようでした。
チゴハヤブサとヤマセミ2カ所とも、未だ産卵していないようです。
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