初めてのフライフィッシング |
どこへ旅行に行こうかと家族で相談したときに、長男の陽太郎君がフライフィッシングをやってみたいというので、それなら「鱒や」だろうと夏の旅行の行き先が決まりました。
「鱒や」ではフライフィッシングのサポートは行っていますが、初心者のスクールやガイドは基本的には行っていません。ですが今回は特別です。3人分のウェーダーは揃えることが出来るそうですし、4番のロッドも用意できる。リーダーやティペット、フロータントなど最低限必要なものは札幌に寄ったときにテムズで揃えてくるとのことで、それならご案内しましょうということになったのでした。アドバイスどうりにユニクロで偏光サングラスも3人分買ってきて、こちらは準備として前の晩には特製?の#10エルクヘアカディスも15本巻いておきました。さて、全くロッドを振ったことのない初心者が初めてのフライフィッシングで、野生のニジマスを釣ることが出来るのでしょうか?
リーダーとティペットの結び方と、ティペットとフライの結び方だけは覚えてきてねと頼んでおいたら、これもしっかり覚えてきてくれて助かります。キャスティングは先ずは私がこうやって投げるんです、と何度か見せて、あとは見よう見まね。ロッドを倒しすぎないなど、ときどき注意をしてあげながら、魚のいるポイント、流し方などアドバイスしながら釣り上ります。結果、3時間ほどの釣りでなんと3匹のニジマスを釣り上げちゃいました。初めは覚束なかったキャスティングも3時間目にはそこそこ様になってたし、やっぱり習うより慣れろですね。釣れたニジマスはどれも20センチほどの小さなものではありましたが、今日の釣りは大きさは関係ありません。
私の方は、倒木の間とか、川岸から大きく枝が張りだした下のポイントとか、初心者には攻められないところだけを少し釣らせて貰いました。が、今日は何故か、こういうときに限って家族の見ている前ではフライは実に正確に飛んでいって、この時期の昼間の釣りなら充分なサイズの35センチぐらいの太ったニジマスが飛び出して来て、フッキングすればジャンプしてくれるし、当然よという顔をしながらランディングして、でも内心、フーッ良かった。なんてことが数回も。
ふだんの行いが良いとか、ガイドの腕が良いんだとかあるかもしれないけれど、ここはやっぱり道東の野生のニジマスの大らかさのおかげだったのでしょう。それに、なにより今時の20代前半の若者が、フライフィッシングをやってみようと思ってくれるところが嬉しいじゃないですか。もしかしたら、新たなフライ釣り師の誕生に立ち会えたのかもしれないな、などと思いながら帰路についたのでした。