2010年 09月 07日
二兎を追う者は・・・ |
釣り人が創る写真集『Angler's Eyes』も今年で4年目、4冊目です。来春の発行を目指して、今年は私を含めて15人の毛ばり釣り師が一眼レフデジタルカメラで作品を撮っているはず。ここまで良い写真を撮れていない私としては、この秋の釣りシーズンに提出用の4枚の作品製作の全てを賭けなければならない。
という訳で昨日は、秋の撮影釣行の第1回目なのです。幸い?ダンディーでお洒落な名古屋の獣医師、加藤さんが斜里岳登山のついでに1日釣りをというスケジュールで来られたので、これに同行させて貰うことにしました。良いモデルは良い作品の条件のひとつですから、これは嬉しい。
ところが川に着いてみると大渇水。さらにピーカンで、まだ夏の太陽が川面に照りつけている。カメラだけ持って行けばいいものを、久しぶりに川へ行くのだからとロッドも持って、釣りもと欲張ったのが間違いだったのか。渇水のためなのか、はたまたピーカンの日差しのせいか、魚たちは実に神経質で、なかなかフライを咥えてくれない。
渓流を釣り上がりの撮影だから機材は最低限にと5Dmark2に28mmの単焦点一本勝負にしたのも裏目に出た。ピーカンでコントラストが強すぎるのに、広い絵しか撮れないのは辛いです。
背中をジリジリと強い日差しに焙られながら釣り上がっていくと、上流の方の空が暗くなって、巨大な入道雲が見えた。沢の水音に混じって雷が聞こえたのかな? と見上げたらポツポツと雨。日差しも陰って、これで魚の反応も良くなるかと期待していたら、次はもうバケツをひっくり返したような豪雨となった。直ぐ上流にダムがあるから鉄砲水の心配は無いけれど、これではもう釣りにならない。
まさか雨なんて降るとは思わなかったから、ふたりとも雨具の用意は無し。大急ぎで河原の大きな蕗の葉を傘代わりにするけれど、この強い雨では、もう枯れはじめて虫食い穴だらけの葉は役立たずに全身ずぶ濡れで、今日の釣り&撮影は終了となりました。この豪雨の中で写真を撮ったら面白いだろうな、とはおもったけれど、さすがに防水バックからカメラを出す勇気は、なかった。
結局、釣りの方は大きな魚はバラしてしまうし、30センチクラスのニジマスとアメマスが1匹ずつのみ。写真の方も推して知るべしで、やっぱり諺は正しかったと証明されて、さーて困ったな。
by troutinn
| 2010-09-07 09:06
| フライフィッシング