6月 |
6月、フライフィッシングのアングラーにとっては年に一度の黄金の月。今年もまた、その6月がやってくる。
6月の内地から北海道への格安航空券はすでに発売になっているし、6月の釣りに向けて、使うフライの準備をはじめた釣り人も多いだろう。わたしも6月に備えて、そろそろフライを巻きはじめねば。
写真は6月の屈斜路湖でモンカゲロウのハッチの時期にわたしが多用する、フローティングニンフフライのタイイングのためのマテリアル。非常に簡単、シンプル。直ぐ巻けて、良く見えて、良く釣れる。単に簡単なモンカゲロウのニンフを巻いて、黒のCDC4枚のウィングの浮力で水面直下に吊すだけだ。通常は6番ロッド、3Xのナイロンリーダー、4Xのフロロカーボンティペットでキャストする。
さて、この実にシンプルなマテリアル群、べつに特別なモノがあるわけではないけれど、こだわりがあると強いていえばナチュラルダンのCDCかな。
これは名古屋の加藤毛ばり店さんから以前に分けて頂いた「大変お勧め 贅沢なCDC カラーは ナチュラル ダンのみ」というマテリアルで、すっかり気に入って、その後は通販で購入しているけれど、色、サイズ、浮力と3拍子揃って使い心地が抜群にいい。ナチュラルダンというよりは、かなり濃い色でブラックに近いから、うちでは勝手に黒のCDCと呼んでいるけれどね。
湖では光った水面に浮く黒っぽいのCDCウィングがインジケーターとして視認性がすばらしい。明るいタンカラーのCDCウィングでは、ピーカンの昼間などは、ちょっと遠くにキャストするともう見えなくなってしまう。
まれに沖目にウェーディングしていて、岸との間でライズが始まってしまった場合のみ、湖に映る岸辺の森の暗い影の上に浮かべるときは、明るいタンカラーのウィングの方がよく見えるから、少しは巻いて用意はしておく。でも、こんな時にフライを取り替える余裕なんて先ず無いから、結局は黒のCDCフライばかり使うことが多い。
魚から見た場合も、日中の日陰のない水面では6月の強い直射日光があたった明るいカラーのウィングは、色はともかくトーンとして明るすぎて違和感をもってしまうのではないだろうか。少なくともナチュラルダンの黒っぽいCDCだから魚の出が落ちる、と感じたことはない。
さて、このフローティングニンフを巻くのに困ったことが2つ出てきた。先ずティムコがタシロニンフダブを廃番にしてしまったこと。別にボディを巻くダビング材がタシロニンフダブでなくとも構わないのだけれど、今までこれで巻いてきたから、何を代わりに使ったらよいのか判らない。田舎暮らしだから、プロショップであれこれマテリアルを手に取ってみてが出来ないから、定番のものが無くなってしまうのは困るのだ。
ふつうボディ用のダビング材なんて、ひと袋あれば何年も巻けるのだけれど、モンカゲロウはデカいから1本巻くだけでけっこう使うし、うちの場合はお客さん達がどんどん巻くから使う量がすごいのだ。下手すると数日でひと袋が消費されてしまう。
ガマカツのS10-3Fの#6のフックは、3Xファインと極細ワイヤーで大型のニジマスやアメマスとのやり取りになったら慎重になるけれど、CDCの浮力だけで軽々と浮かせたいから、やはり、この軽いフックはお気に入りなのだ。サイズは#6が屈斜路湖のモンカゲロウニンフとほぼピッタリ。
ところが、このS10-3Fの#6、ガマカツの2010年版カタログにも載っているのだが、どうやら既に廃番になっているらしい。写真に写っている小さな箱のフックが、わたしの手持ちの最後だった。
が、JFFの釣り仲間が、この話を聞いて、アメリカのショップにあったストックを買ってきてくれた。100本入りの箱なんて見たことなかったから輸出専用だったのだろうか? アメリカではこれで何を巻くのだろうと気にもなるけれど、まあ、これで今期分はまずはなんとかなりそうだ。この形のフックで、これほど軽量なものはTMCの109も廃番になってしまったいまは代用品が見つからない。来年以降はどうしよう・・・
という訳で、6月に屈斜路湖に釣りに来られる方、どこかのショップでS10-3Fの#6とタシロニンフダブのモンカゲロウのストックを見つけたら、購入して持ってきていただけると嬉しい。夜、飲みながらタイイングデスクで皆でワイワイやりながら巻くのは愉しいけれど、マテリアルが足りなくちゃ困るからね。
6月の予約状況を左側メニューにリンクしましたので参考にして下さい。今のところ全日程に空き部屋はありますが、ややタイトな日も出てきています。どういう訳か18日から24日辺りが空いていて、ここって魚はスレはじめているかもしれないけれど、セミの釣りも含めて、モンカゲロウのハッチもスピナーフォールも狙えてベストな日付だと思うのでお奨めですよ。
26日はJFFの北海道ミーティングを「鱒や」で開催で、パーティー形式の豪華メニュー(+2000円)になります。一般の方もゲストとして参加は大歓迎、楽しいですよ。