麦とタンチョウ |
秋まき小麦の収穫がはじまった。畑で大型コンバインが脱穀したあとの麦わらを酪農家が小麦農家から買って牛舎の寝わら用に使うので、麦幹(ばっかん=麦わらのことを酪農家はこう呼ぶ)ロールを積んだトラックが国道を走った後には、麦わらが雪のように舞っている。国道が麦わらだらけになってしまうのは、この時期の風物詩。
近所の収穫の終わった麦畑に、落ち穂を食べにカップルのタンチョウが来ていた。たぶん去年、私に羽をくれたタンチョウだ。カメラを持って畑の中を歩いていっても30メートルまでなら、こちらを気にせずエサをついばんでいる。たとえそれ以上近づいてしまっても飛んで逃げるようなことはなく、少しずつ歩いて遠ざかっていくだけだ。もう3シーズンも「鱒や」の近所に居るカップルだから、写真を撮りに来る私のことは識別しているのだと思う。まあ、畑にこれだけのエサが落ちているのだから、危険さえなければ周りのことなど構っていられるか、といったところなのかもしれない。
今年の夏はライダーが少ないな、と感じていたけれど、ここ数日の好天もあってか今日は沢山のバイクが国道を走り回っている。明日の朝から雨の天気予報のせいか、午後からバタバタとライダーたちの当日宿泊予約が入って「鱒や」も満室、やっと夏らしくなった。