タンチョウ |
ニワトリは、産んだ卵を人が集めてしまうので、また卵を産むことを繰り返します。ニワトリでも卵を抱いてあたためはじめれば、卵を産むのを止めます。タンチョウの場合は反対のことが起こったわけで、卵を失ってしまったので、もう一度産卵のスイッチが入り直して、また新たな卵を産むことになるのでしょう。
今日の昼過ぎに買い物に出たところ、タンチョウが1羽でデントコーン畑にいるのを見かけました。1羽が抱卵しているときには、よくもう1羽が現れていた場所です。撮影機材は積んでいませんでしたから、大急ぎで買い出しを済ませて戻ってきたのですが、もう、このタンチョウは畑には居ませんでした。が、再営巣の可能性があるなら確認しにいかねばなりません。
500mm+1.4Xのテレコン+7D、これを1脚にセットして担いで藪に入ります。冬に雪が少なかったので、ササはもう立ち上がっていてダニの心配があります。ガサガサと進んでいって、藪の間から湿地を透かして見ると、なんとタンチョウが居るではありませんか。そーっと枝被りの少ない見通せる場所に移動してカメラのファインダーで確認します。
タンチョウは放棄した巣から30~40メートル程離れた場所に、新たに巣を作って座り込んでいました。前の巣はヨシ原の中でしたが、今回の場所はさらに水辺に近い開けた場所です。私の観察するポイントに巣を移動した距離の分だけ近くなったので撮影はしやすくなりますが、向こうからもこちらがよく見えることにはなります。問題は巣の高さで、前回の巣よりも水面までの高低差は少なく、また雨が降ったら水没する可能性が高そうです。
5日の昼の時点では、この新しい巣はなかったですし、夕方には離れた場所で2羽のタンチョウを見ていますから、巣を作って産卵したのは6日から今日の昼前までだった可能性が高いです。卵が一つなのか二つなのか、有精卵なのかどうか、判らないことは多いですが、仮に順調にふ化するとすれば産卵日は絞れますので、ふ化の日にちも予想ができます。タンチョウを脅かさないために、大雨でも降らない限りはふ化の予定日まではもう見に行かないつもりです。この日記に吉報が載るとすれば6月8日頃ということになります。