ユキホオジロ、クマゲラ。 |
クマゲラを観たいというお客さん達を冬の間、案内する森があります。このところクマゲラの出現率は高くてお客さん達は大喜びですが、ガイドの時には私は超望遠レンズを持っていきませんので写真がありません。そこで今日は他の場所の情報収集やガイドの下見も兼ねて、独りでクマゲラを観に行くことにしました。
途中、幹線道路をショートカットしてふだんは走らない農道を行くと、電線に15羽ほどの小鳥が止まっているのを見つけました。逆光でシルエットだけで、はて何だろう?? 車の窓を開けてみると聞き覚えのある小鳥達の声が聞こえてきます。えっ? こんな内陸で? 電線から真っ白な雪の畑の脇に僅かに出ている枯れた雑草に種を食べに舞い降りたのは、なんとユキホオジロなのでした。北海道の内陸で希に群れで出ることはあるそうですが、こんな海から離れた内陸でユキホオジロの群れを見たのは私は初めてです。(過去に屈斜路湖の和琴半島で一羽だけは見たことがありますが、あそこの砂州はミニミニ野付半島みたいなものなので…)
クマゲラの森に着いて車は置いてカメラを担いでここから歩きです。この森にはクマゲラの他にも多くの野鳥がいますが、それを見つけるには鳴き声や木を突く音、ドラミングなど音を聞くのが大事です。マイナス10℃で雪もちらついていますが風は無く、薄日も差す穏やかな天気なので帽子を被っても耳を出しておけます。さてと歩き出したら50mほどの森の中からキョーイ、キョーイとクマゲラの鳴き声です。もう見つけてしまいました。
このところ良く姿を見せてくれているのとたぶん同じオスのクマゲラです。今日も羽繕いをしたり、枯れ木をガツガツと大きな音を当てて砕いてエサを探したりしていました。
この森にはクマゲラの他にもヤマゲラ、オオアカゲラ、アカゲラ、コアカゲラ、コゲラと北海道の冬に観られるキツツキは(ミユビゲラを除いては)全て見ることが出来ます。今日も写真は全ては撮れませんでしたが、姿をみるか声を聞くことで全ての種が居るのは確認出来ました。
今日はこの森で、他にもオオワシやオジロワシ、マヒワ、ウソ、シマエナガ、キバシリやカラ類なども見る事が出来て愉しい鳥見散歩になりました。これから春に向かってキツツキたちは良く鳴くようになりますし、活動的になりますから捜すのも楽になります。冬のキツツキたちを観たい方、撮影したい方は、希望があればこの森にもご案内します。