ユキホオジロとハマニンニク |
今期のユキホオジロ撮影、3回目です。ユキホオジロがハマニンニクの種を食べに登ったところを撮る、というのが今期の私のユキホオジロ撮影のテーマですが、先週月曜日の1回目は時間が足りずに詰め切れず、金曜日の2回目は風が強くてハマニンニクには登らずに地上でしかエサを摂っていませんでした。
今日は天気も良く風も弱そうです。3度目の正直、今シーズンもうゆっくり時間を掛けて撮りに行くことは出来ないだろうと、私にとってはユキホオジロは今日が最後のチャンスです。
現場に行く途中でキレンジャクの大きな群れを見つけてしまって、どうしようか一瞬迷いましたが、やっぱり今日はユキホオジロだけにしましょう。撮影地に着いたらなんと函館ナンバーの見覚えある車が駐まっています。岩田真知さんが先に来て撮影を始めていたのでした。
ベテランの岩田さんが今日が良いだろうと判断してきたのだから(実は昨日から来て、明日も撮るそうですが)今日、ここへ来た私の判断も間違いないでしょう。岩田さんの狙いは青い海を背景に群れで飛ぶユキホオジロだそうですから、私とはまったく違います。ですが、そこは撮影経験豊富な気遣いの人ですから、私の撮影が上手くいくよう常に考えて動いてくれていましたし、ユキホオジロにプレッシャーを掛けることなく、たんたんと、でも粘り強く撮り続けていくのが傍で見ていて良い勉強になりました。
ユキホオジロは60羽ほどの群れですが、途中で群れが2つ、3つと割れたり、ハマニンニクに登ってさんざん種を食べたあとは、こんどは開けた砂地の場所に移動して、地面から何かを啄んだりを繰り返しているのでした。
ハマニンニクは群生していて、その中に群れが降りて種を食べるのですから、どうしても手前のハマニンニクが被ってしまいます。初めのうちはなんとか抜けた絵を撮ろうと頑張ってみたのですが、どうやっても無理です。で、手前の枝被りを気にせず撮ろうと考えを変えて撮り始めて、やっとピントだけでなく構図を考える余裕も出てきます。
姿勢を極力低くして、速い動作をしないよう注意して近寄って行けば、ユキホオジロたちは警戒することもなく種を食べ続けて、最短5~6mで撮ることも出来たのでした。
それにしても、この広い場所を二人だけで独占です、なんと贅沢なのでしょう。1時間ほど撮っては、少し岩田さんとお喋りして、また別れて撮っての繰り返しで、正味たっぷり5時間の撮影でした。弟子屈から往路に2時間、復路に2時間ですからまる一日9時間、愉しく気分の良い撮影で大満足です。プロなら良い写真を撮ることが絶対条件でしょうが、そこはアマチュアの気楽なところで、もちろん良い写真も撮りたいのですが、撮影自体が愉しくできることも野鳥撮影へ行く目的のひとつなのです、
ハマニンニクの種はまだ大量に残っていますし、まだ12月にもなっていません。ドカンと湿った雪が大量に降ってハマニンニクを押し倒して積もって凍り付いてしまう、なんてことさえ起きなければ、ユキホオジロたちはこの辺りから離れずに種を食べ続けるものとおもわれます。
人が多いと、どうしても驚かせて飛ばしてしまうことが多くなって撮りにくくなりますから、できれば平日の、それも天気の良い風の弱い日に撮影に出掛ければ、愉しい撮影は保証されたようなものでしょう。
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