根釧台地ソフトクリーム55km |
先日は1泊2日の輪行サイクリングを計画していたのに、残念ながら中止。このところツールドフランスのレースを毎日ライブで観ていることもあって、脚力も体力も無いけれど、自転車で走りたいモチベーションだけは上がっています、走りに行かなきゃ。
今日の目的地は去年オープンしたという牧場直営のソフトクリーム屋さん。美味しいと評判ですが、これまで行くチャンスがなかったのです。昨日の晩は旅のお客さん達と根釧地域のソフトクリーム、アイスクリームの話しになったこともあって、行き先はここと決めました。
うちからスタートしても往復で70kmくらいですから行けるコースではあったのですが、通行量の多い国道を行き帰りに走るのも嫌なので、中標津の街での買い出しを兼ねて中標津空港の駐車場まで車で自転車を運んで、ここからスタートとしました。これなら車のほとんど走らない農道を繋いで行けます。今日はロードレーサーだったので日記の写真は全てiPhoneです。こうやってみると昼間の明るい時間ならiPhoneの写真もブログに充分使えますね。
中標津空港駐車場と道を挟んで対面の、ゆめの森公園駐車場は一台も車が駐まっていません。ここで自転車をおろして出発です。根釧台地の北側、山裾に近い場所を走るのですが、この辺りは広大な酪農地帯で、ところどころ川を渡るときだけ台地から谷に降りて登り返すのです。それもせいぜい距離は数百メートルで数%の下りと登りで、今日はチネリのスーパーコルサで来ているのですが前が52x39、後が13-25の10sでも、最後までフロントの39を使うことは無い、ほぼフラットなコースでした。
目的地の養老牛(ようろううし)の山本牧場、milcreamは途中(見落としてなければ)看板など一切無く、今朝、出掛ける前にiPhoneのFieldAccessでブックマークしておかなければ、たぶん迷子になっていたことでしょう。国土地理院の電子地図にGPSで現在地表示も出来るし、紙の地図を持って行かなくともツーリングが出来るのですから便利なものです。それにしても人を惑わす訳の分からない道路標識。
店はコンテナを改造した小さなもので、愛想のよい店の女の子がソフトクリームを盛ってくれます。普通のコーンなら400円、自家製のワッフルコーンなら500円。ミルク味とチョコレート味だけで、農場の自家製ミルクを原料に作られているそう。トッピングも幾つか選べるようでしたが、ここはストレートに自家製ワッフルコーンにミルク味でいってみます。これが食べてみると予想外にあっさりしていて甘めも控えめで、私には実に美味しくおもえました。
牧場の広い庭の芝生のベンチで食べていたのですが、他に客がいなかったもあるのでしょう、私の自転車姿を見てか、わざわざカップに氷水を持ってきてくれたのも点数高いです。
ここまで空港から25キロ。同じ道ではつまらないので別の道を選んで帰ります。途中で渡る橋には欄干に高い鉄のフェンスが後付けされています。こんなに頑丈で背の高いのを見たのは初めてで、もちろん自殺の飛び込み防止フェンスじゃないです。解る人には解る、う〜む、この辺りにも居るのね。
空港を出発したときには気温は18度で高曇りで、半袖ジャージに3/4レース用ニッカーじゃあちょっと肌寒い感じだったのですが、その後は晴れて、気温は23度と自転車で走るには実に快適です。足も廻って調子良いぞと飛ばしていたら、いきなりガタガタガタ…。あらら、後輪がパンク。
春の自転車旅でも前輪をバーストさせてしまったし、どうもパンクに憑かれているよう。スーパーコルサにはボトルケージは2つ付けてありますが、ダウンチューブにははペットボトル用で水。シートチューブに赤いコカコーラのボトルが嵌めてあって、これは80年代のツールドフランスではボトルスポンサーがコカコーラで、全ての選手がみな赤いボトルを付けていたときの真似です。が、このコカコーラのボトルは実はダミーでツールボックスなんです。氷が入れられるよう口が大きく開くボトルの中にはマルチツール、パンク修理キット、予備のタイヤチューブ、CO2カートリッジ、カートリッジのアダプターが入れてあります。
自転車をひっくり返してホイルを外し、タイヤを外してチューブを引き出して予備のチューブを入れて、またタイヤを嵌めてで10分ほど。ちょっとだけ携帯ポンプで空気を入れて膨らませて、タイヤビートがチューブを噛んでいないか確認します。あとはCO2カートリッジから一気にガスを入れれば1秒でタイヤはパンパン。カートリッジもアダプターもフレンチバルブも気化熱で冷えて霜で真っ白です。でも凍傷にならないようグローブでカートリッジを包むように持っていたので大丈夫。空気圧計は持ってきていませんが8気圧以上は入ったでしょう。このタイヤの指定空気圧は8~10気圧で私は通常は8.5~9気圧で乗っていますが、たぶん大丈夫。ただパンクしたチューブはラテックスだけれど、予備に持ち歩いているのはコンパクト性重視でウルトラライトなブチルチューブです。もう一回パンクすると予備チューブもカートリッジももうありませんから大変です。ゴールまで路面を見ながら気をつけて走らなきゃなりません。
開陽台の入り口まで登って、さて展望台まで登るかどうか考えますが、今日は止めておこう。時間が無いのもありますが、この展望台までの僅か1キロの登りはかなりの急坂なのです。今日はドライバー達からの視認性が良いようにと、鮮やかなブルーのジロデイタリアの山岳賞ジャージで走っています。このジャージで登りヘロヘロじゃあ格好悪いです。しまったなぁ、スプリント賞のジャージを着てくればよかった。カヴェンディッシュやグライペルみたいな振りして、ヨタヨタ登ってもあのジャージならOKなのに。
開陽台前の下りの一直線の道は北海道バイク旅のライダー達の聖地みたいな場所で、皆ここでバイクを停めて、どこまでも一直線の道と一緒に写真を撮るのが儀式みたいになっています。私もせっかく来たのだからと記念写真を撮ってみました。ここから空港までは5キロほどで、ほとんど下りで一気に下って、今日は走行距離55キロの高速自転車散歩でした。今日のコース図はここ。
それほど汗もかかなかったので派手なジャージを着たまま帰り道に、今晩のお客さんの食材を仕入れて廻ったのですが、弟子屈の馴染みの魚屋に寄ったら、店のいつものDさんが、「あれっ? 鱒やさんは自転車乗るの?」うーん、たしかにこの格好でもなきゃ町の人は私が自転車乗るなんて気づきませんよね。
何に乗ってるのって訊かれたのでチネリのスーパーコルサって言ったら知ってました。えっ!? チネリって若い頃は憧れたよなぁ。東京に住んでいたときには今は無きカワムラサイクルのNishikiブランドのトラックレーサーに乗っていたそうで、競輪選手を目指していたんだとか、これは本格です。今は全く自転車には乗っていないそうですが、これは魚を買いに行く度に、また乗りましょうよと焚き付けなければなりません。
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