あばしりフロックス公園 |
不勉強で、こんな公園があることを全く知りませんでした。午後遅くに女満別へ用事で出掛けたのですが、時間に余裕があったので、どこかで麦畑の写真でも撮ろうと車でウロウロしていたら公園の看板を見つけたのでした。
場所は天都山から西へ延びる丘陵の端で、畑の中のダートの道を看板に従っていくと行き止まりが公園の入り口でした。網走西部ではどこからでも良く見える農協の巨大な小麦乾燥施設の建物の下の方です。
どんなところだろうと、それほど期待もしていなかったのですが、駐車場に車を止めて周りを見渡してビックリです。西北に延びる尾根筋を上から降りてきた形で公園の入り口で、下の方には網走湖や周辺の田園地帯が見渡せて素晴らしい展望です。公園内はほとんどがフロックスの花畑で、3方向に落ち込む斜面が全て濃いピンクや、薄い紫や、白い花に覆われているのでした。
花畑の中を遊歩道が整備されているのですが、この遊歩道が真っ白の道にみえます。車を降りて判ったのですが遊歩道も駐車場も全て砕いたホタテの貝殻が敷き詰められているのでした。
公園の中を馬の代わりにトラクターで引く馬車?が巡回するようになっていて、小さな子供なら大喜びでしょうが、公園に来ている客は数人ぐらいしかいません。暇そうにしているトラクターの運転士に、この公園は何時頃出来たのですか?と訊いたら、面白い話をしてくれました。
定年退職で暇になった人達が集まってNPOを立ち上げて、この公園を造って運営しているのだそうです。もとはカラマツ林や雑木林だった場所を、木を切るのと根を起こすのは自分たちでは出来ないので重機でやってもらって、あとは13年前から少しずつ花を植えていったのだそうです。2010年に仮オープンしたそうですが、今もまだ公園の造成と整備は続いているようでした。また、一部は畑などにもなっていて、私が見ただけでもマタタビやシソ、ブルーベリーやニンニクなどが作られていて、採れた作物や加工品を売店で販売もしていました。ちなみに入園料は無料ですが、花畑に200円の寄付をと募金箱が置かれています。
10haを超える広さですが、フロックスが満開の斜面もあれば、まだ3分咲きの場所もあります。女満別空港から車で10分ほどで、これからまだ今月末まではフロックスの花を愉しめるそうです。網走の夏の新しい観光スポットとしてこれから人気が出てくるでしょうから、網走へ旅の人は是非、穴場の今のうちに行っておきましょう、ここはオススメです。