アメマス受難 その後 |
今月12日の鱒や Photo Diary 2の記事「アメマス受難」は驚く反響を巻き起こしました。私自身は野付漁協が今のご時世にこんな時代錯誤なことをやっているよ、とブログに書いただけで、申し訳ないですが解決のためには動いておりません。なにか行動を起こせればとおもってはいましたが、仕事が忙しくて時間もとれなかったのです。
が、釣り人たちの動き予想以上に早かったようです。当幌川などに立てられた「アメマス駆除のためにアメマス2匹とホタテ一個を交換の看板」は15日の期限を待たず、12日の私や佐藤豪さんのブログへのアップから丸一日にも経たない13日の午後には撤去されたそうですから、漁協も抗議の多さに慌てたのは間違いないようです。
また、北海道淡水魚保護ネットワークの代表で、北大のサケ類の生態研究者でもある帰山先生が道庁の担当部署へ在来種保護の点から見て問題ではないかと連絡を入れてくれたそうです。
ただ、メールで問い合わせた釣り仲間のところには、漁協から以下のような返信メールが来ていました。どうやら返信用の定型文のように見えますが、これは、看板の文章とは、ちょっと違うような…。
ちなみに野付漁漁協に持ち込まれホタテと交換されたアメマスは、新聞社の取材への答えでは800匹だったそうです。4月10日から5月13日までに3河川で駆除されたアメマスが800匹というのが多いのか少ないのか?
調査だというなら、持ち込まれたアメマスが何月何日にどの河川で捕獲されたアメマスかと共に、魚のサイズや胃の中に入っていたサケ稚魚の数や他の胃の内容物を、当然しっかり記録してあるんでしょうね?
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アメマスの件について
メール拝見させて頂きました。
この度の件でアメマス対策に関するご意見等が多く寄せられ、皆様の思いを真摯に受
け止めておりました。
川の生態系を守っていくというのは、我々漁業関係者にとりましても重要な課題であ
ることは承知しているところです。
今回の件についてご説明させて頂きますが、近年の当漁協の海でのアメマス
の漁獲量が年々増加しております。また、サケ稚魚が放流される4月中旬から5月中
旬までの期間で漁獲したアメマスを調査した結果、多くのサケ稚魚が捕食されている
のを確認しております。しかし、河川でのアメマス捕食実態調査は出来ない現状にあ
ります。
当地区にある3河川につきましては、どなたでも釣りを楽しむことが出来ます。ほと
んどの方はリリースしているものと思っておりますが、中にはゴミと一緒にアメマス
を捨ててあるのも事実であり、そういったアメマスも含め、サケ稚魚が放流される1
ケ月の期間、皆さんが釣られたアメマスを利用してのアメマスの調査が出来ないもの
かと計画したところであります。只、釣り人へ無償でのご協力を依頼しても、なかな
か持ち込まれないと思われ、謝礼としてホタテと交換することと致しました。
結果的に、ホタテをもらうために乱獲を助長するような誤解を招き、配慮が不適切
だったと思っております、今後につきましては、皆様のご意見を踏まえ、適切な調査
をして行きたいと考えておりますので、何卒、ご理解・ご協力をお願い申し上げま
す。
野付漁業協同組合 新浜