命を賭けた鬼ごっこ(ハイタカが来た) |
昼前からチラチラと雪が降り始めて薄ら寒い一日になりそうです。昼飯にレトルトのキーマカレーを食べながら窓の外を見ていると、どこか様子が変です。ペットボトルのバードフィーダーにはまだ半分もヒマワリの種が残っているのに小鳥たちの姿が見えないのです。こんな雪の日にはバードフィーダーは、いつもより賑やかになることが多いのに。これは、たぶん猛禽が来ているのだろう。オオモズかハイタカが近くの木の梢にでも留まっているのではないかと見廻すと、なんと窓から7メートルほどしか離れていない木の枝に1羽のハイタカが居たのです。さらによく見ると、あちこちの枝にシジュウカラやヒガラ、ハシブトガラも居ます。小鳥たちは動きませんがピーピーと大きな声で鳴いているのです。
一羽のハシブトガラに狙いをつけたのでしょう、ハイタカが枝から飛び出して襲いかかろうとします。が、一瞬早くハシブトガラは飛び立ちます。ここからは追いかけっこになりますが、キリキリと小さく旋回して逃げるハシブトガラを、ハイタカは木の小枝に邪魔されて追い切れず捕まえられません。15秒ほど追いかけ回して、それぞれはまた別の木の枝に留まって膠着状態です。
小鳥たちの防御法は、出来るだけ小枝が密に混んだ中へ潜り込むことです。ハイタカが諦めるまで、小鳥たちは枝の中から出てきません。もしハイタカが突っ込んできたら逃げ出して、他の枝の中へと逃げ込むのです。
不思議なのは廻りの枝の中に逃げ込んだ小鳥がピーピーと大きな声で鳴くことです。オオモズに狙われた場合は、小鳥たちはみなジーッと動かず完全にフリーズして声も立てませんが、ハイタカに狙われた場合は声を上げて鳴くのです。わざわざ自分に注意を向けさせるような行為は不利のようにもおもえますし、何羽もが鳴いてハイタカの気を散らそうとしているようにも見えますが、本当の理由は判りません。
20分ほどの間に、この命を賭けた鬼ごっこは4回ありましたが、けっきょくハイタカは小鳥を獲ることが出来ずに諦めて飛び去っていきました。
今日の写真は3枚とも家の中から断熱2重ガラス越しに撮ったものです。いつもなら日記には使わないレベルの甘い写りなのですが、今回は仕方がないです。もし、外に出て撮ろうとすればハイタカは逃げてしまうでしょうし、となれば結果としては小鳥たちを助けることになります。ひっくり返せばハイタカの餌を獲るチャンスを邪魔することになります。野鳥の写真を撮る側としては、より自然なままに、どちらにも加担せずに撮れればとおもうのです。う〜ん、だから、窓ガラスはもっとピカピカに磨いておかなきゃね。
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