野鳥たち |
昼から夕方まで、テリトリーを一周してきました。今年は積雪は少なめだったとおもうのですが雪融けが遅れていて、入れない林道も沢山ありました。まだ野山は晩秋のままの枯れ色で、林床の黄色いフクジュソウの花が春を感じさせるだけです。
最初に見つけたのはノビタキでした。雌は全く見かけませんでしたが雄のノビタキは何羽か居て、まだ下手くそな小さな声で、そででも囀りをはじめていました。
そんな場所を縄張りにしていいの? もっと良い場所が沢山あるだろうに。
ここ2年続けてタンチョウが巣を作った沼は、まだ凍っていてタンチョウの姿も見えませんでした。声はこの方角から聞こえたので、近くの他の場所かもと捜してみましたが発見できません。ここのタンチョウのカップルは過去2年、ゴールデンウィークが終わってからの抱卵でしたから、まあ心配する必要は無いでしょう。鳴き交わしている声が聞こえてきたということも、抱卵前だということを示しているのだとおもいます。
丘陵地帯の飼料用トウモロコシ畑に沢山のオオハクチョウが居たのには驚きました。これからシベリアまで飛んで帰って、すぐに巣作り、子育てを始めなきゃならないはずなのにノンビリしたものです。
エゾフクロウのねぐらのウロはどこも空。もう繁殖期に入っていて抱卵、子育てをする巣穴に居るはずなので、幾つも持っているねぐらのウロに、この時期居ないのは当然なのですが。
道の真ん中にから何かが藪に入っていったので、追っていってみたらオオジシギでした。まだディスプレイ飛行も夕暮れ時のほんの数回だけで、縄張りも決めていないのでしょう。これから6月いっぱい24時間夜中まで、あのド派手で体力使いそうな
ディスプレイ飛行、ご苦労様です。
ふだん入ることの少ない行き止まりの林道で、道の脇から飛び出していった黒い鳥はクマゲラでした。残念ながら写真は撮れなかったけれども、飛び出した場所を確認したら倒木に食痕が残っていました。この周辺でクマゲラを見たのは初めてでしたが、森の奥からカップルの相手を呼ぶ独特の鳴き声や、飛びながら出す鈴のような鳴き声が聞こえてきましたから、近くに巣穴を造るのは間違いないでしょう。ここで巣穴を造ってくれればウチから車で20分ぐらいですから、これまでで最も近い巣穴になる訳で、期待大です。
この林道へ来たのはエゾライチョウを捜すためだったのですが、今日は残念ながら見つかりませんでした。雪が溶けて林道が自由に走れるようになれば5月はエゾライチョウを見るには最適な時期です。今日廻った山にも10つがいくらいは居るはずで、これはまた探しに来てみることにしましょう。
コアカゲラのカップルは近場にいました。それほど珍しい野鳥という訳ではありませんが、国内では北海道だけに生息するので、内地から来られる鳥見の人たちには人気があります。近縁のアカゲラが、けっこう警戒心が強くて近づき難いのに比べると、コアカゲラはフレンドリーで見つけさえすれば撮り易いですね。今日の2枚は7D+100-400で手持ち、ノートリミングです。今日はテリトリーの偵察が主目的ですので写真はちょっと雑ですがお許し下さい。
5月は鳥見と野鳥・野生動物撮影のワークショップを行います。空港への送迎も含めてのフルタイムのガイドも可能です。ご希望の方はお問い合わせ下さい。
写真はクリックすると大きく見ることが出来ます。クマゲラの食痕はLX-5,あとは全てEOS7D+EF100-400の手持ちで撮影。
追記:野鳥観察に来られるお客様に、写真のシギはヤマシギだと教えていただきました。見直したら頭の模様が確かにヤマシギです、失礼しました。この写真を撮る前にオオジシギを何羽も見ていたことと、撮った場所がふだんヤマシギを見かける場所ではないこと、ヤマシギは赤いというイメージがあってそうは見えなかったこともあって、よく確認せずに掲載してしまいました。今後、気をつけます。