新しい長靴 |
郵便局の車みたいな真っ赤な三菱のEKワゴンが、おもっていたより良い値段で売れると判ったので、車検を機にセカンドカー?を入れ替えました。中古を捜したのですが程度が良いと恐ろしく高値なので、それなら新車でいいっか。マニュアル車が欲しいといったらディーラーの営業担当者が絶句して、震災の影響がまだあってフル生産できないんです、これから造りますから待たされますよ、と念を押されました。が、予想外に早く3週間待ちで納車です。永久保障を謳う防錆加工をして目標は15年使用か20万キロ走行かな。
走らせてみると、おもっていたより遙かにシッカリした車でしたが、それもそのはずで車重は1トンもあります。30年前に乗っていた1600ccツインキャブの初代ランサーGSRが車重820kgだったことを考えれば、最近の軽自動車がいかに重いか判りますね。「鱒や」開宿の頃のセカンドカーだった水色のJA11ジムニーは、軽自動車ベースで、それに1300ccを乗せたジムニーもありますという車種展開でしたが、今のJB23は1300ccのジムニーに660ccターボを積んで軽自動車にしてみました、といった感じです。オフロード走破性を狙った大径タイヤは乗り心地の良さと直進安定性にも寄与していて、すごく非力な乗用車といった乗り心地。
といっても自然吸気+ATだったEKワゴンに比べればターボ付きのMT車ですから、それなりに遊べます。非力なだけに速く走らせるには、高回転でおいしいトルク領域を維持する細かなシフトアップ&ダウンのテクニックが必要で、これはこれで面白そうな車ではあります。80km/hを超えるとエンジン回転が上がりすぎて厳しいし、細いトルクで急な上り坂も苦手ですが、悪路走破性でこの車に勝る車はそうはないでしょう。これまでプラドでは入れなかった、あの場所の奥の奥へ行けそうで、今回の買い換えはスニーカーを売って新しい長靴に履き替えたってところでしょうか。
今日はやっと時間が出来たので「鱒や」ー川湯ー藻琴峠ー美幌ー津別ー津別峠ー「鱒や」を、ひとまわりテストドライブです。途中、美幌から津別に抜ける裏道の、さらに裏の農道を走っていたら「石窯パン工房○まる」の看板を見つけましたが、こんな場所で?? なにせ周りはタマネギとビートの畑地帯で、農家だってそう建ってはいない超へんぴな場所です。
看板に従っていくと畑の中の小さな古い普通の家がパン屋さんでした。靴のままお上がり下さいの張り紙で家に入ると、玄関の奥がそのまま店舗でガラスの向こうには石窯があります。どんな人がとおもってたら若いお兄さんが出てきて、もうほとんど売り切れてしまって・・・。訊いてみると昨年末オープンだそうで、そう宣伝もしていないのに最近は口コミでお客さんは結構来るそう。ただ素人手作りの自作の石窯がだんだんと崩れ始めてきたそうで、9月に入ったら2週間ほど休業して石窯を造り直さなきゃならないとのことでした。売れ残っていたクルミ入りの小さなパンを2つ(ひとつ60円)買って、おやつ代わりに食べてみたけれど、なかなかの美味しさでした。
帰り道に見つけた農協の倉庫には、こりゃまたストレートな看板、とおもったら文字板が一枚はずれていたのでした。帰ってきて納車からちょうど300キロ走行だったので給油してみたらピッタリ20リットル。今日は暑かったからエアコンをフルに廻しっぱなしだったし、峠の上りはけっこう攻めちゃったけれど、これで15キロ/リッターは、良いのか悪いのか? 軽自動車ってのは日本独特の不思議な規格だけれど、維持費が安いとはいえ燃費は良くないですね。100パーセント燃料輸入の国なのですから、省資源第一で軽自動車は1000ccくらいにした方が良いような気もします。