屈斜路湖情報 -03 |
湖を見ながら湖畔の道路を運転していたら(危険なのでよい子は真似しないように)湖面にライズリングが見えたような気がした。急ブレーキで急バック。車を降りて湖畔に出てみると・・・なんと水面にモンカゲロウが浮いている。五つ、六つ、と数えていたら頭上の枝からハクセキレイが発進。次々と湖面に浮いているモンカゲロウをついばんでいく。
ちょっと沖目でハッチしたモンカゲロウは、寒さのためかなかなか飛び立てなかった。やがて羽根を動かし飛び立とうとしたとき風が吹き寄せ、水面をツツーっと滑っていく。とつぜん水面が割れ大きなアメマスが滑るモンカゲロウを追い食いした。激しい水しぶきが上がる。
屈斜路湖内では2カ所、どういう訳か他の場所よりかなり早くからモンカゲロウがハッチする場所がある。今日は2カ所共に今シーズン初めてモンカゲロウのハッチを確認したのだ。ただし、ハッチがあるからといって、これまでは魚が反応するのは見たことがシーズン初期にはなかった。
ちょうど昼時だったので、湖畔で持参の弁当を食べながら湖面を引き続き観察。ハッチがあると言っても、見回せる広い範囲で30分で40〜50匹といったところか。その後はアメマスのライズはみなかったけれども、必ず近くにいるはずだ。
そーっと水に入ってバックが取れるまで静かにウェーディングで進む。モンカゲロウのフローティングニンフを目一杯キャストしたら、ちょっと強くラインを引いてティペットを沈める。なにせ水温が低いので、ゆっくりとラインを出しながら岸に向かって後ずさり、岸に上がってアメマスを待つ。流れでラインが伸びきって、フライにドラッグが掛かったら、またゆっくり水に入って打ち返し。
これを何度か続けて、岸に戻ろうと後ずさりしているときに、バシャーン!!と派手な水しぶきを上げて出た。
いつもなら4Xフロロカーボンティペットだけれど、べた凪に近かったので今日は5X。今シーズン初めてのモンカゲロウフライでの獲物なので慎重にリールファイトへ持ち込む。しばらくやり取りしてから岸に引き上げたのは、ピッタリ50センチの痩せ気味のアメマスだった。その後、小一時間粘ってみたけれど、ハッチも少なくライズは無し。今日の私の釣果は、この一匹のアメマスだけ。
今シーズンのモンカゲロウのハッチの初日に、ハッチに気づいた最初のアメマスが一匹だけでモンカゲロウを喰っていたとき、たまたま通りかかった私がそれを見つけて、フローティングニンフで狙って釣り上げた、などということが確率的に起こりうるのだろうかと考えたのだけれど、たぶん今日起こったことは、そういうことだったのだろう。
というわけで、ホンのごく一部ではあるけれどスイッチは入ったようです。もう後戻りすることなく、季節は進みモンカゲロウのハイシーズンへと突入していくことでしょう。
昨日今日のお客さんの釣果と考え合わせて、明日、用意していくべきフライは、ユスリカ#16と#18、とくに#18は必需。#20のライトベージュのボディ、ブルーウィングのカゲロウダン。モンカゲロウ。それとフローティングミノータイプのワカサギ。各流れ込みでワカサギを追い回して喰っているアメマスとニジマスは、でっぷり太ってコンディション抜群で、すさまじいパワーを見せつけています。